【がん再び】その2

【がん再び】その2

いよいよ帰国する日になった。
帰国当日までかかったが、なんとか荷物はコンテナに詰め込むことができた。
あとはLAX(ロサンゼルス国際空港)に向かうだけ。
まっすぐ行ってもギリギリの時間になってしまった。

その上、またしてもロスに向かう途中の車の中でも排出物が出ると言い出した。フリーウェイを降りて車を止めるしかない。空港まで、あと数キロのところまで来ていたのだが、EXIT辺りの植込みに車を突っ込んで停めて排出物を吐かせる。吐かせた後はすぐに空港に向かう。時間ギリギリのところでこれだから、当然チェックイン時間よりはるかに遅れてしまってる訳だが、テロ後のルーティーン長い長〜いセキュリティチェックを想定しての時間が幸いして、大騒ぎして横入りさせてもらった!なんとかチェックインを完了する。慌てたが機内に入ることができた。
全てが終わった時、今までこんなに機内で安堵したことはなかった。最後の最後まで大変だったからか格別の気分だった。

関空に着くと、両親が迎えに来てくれていた。
母親の話では75歳になる父親の運転はとんでもなかったようで、阪神高速で関空方面に行けず、通り過ぎて和歌山まで行って戻ってきてくれたようだった(笑)
荷物も多いし、4人乗ったら、車はパンパン。そんなとんでもないことが今でも忘れられない。両親には返しきれない恩が幾つもある。自分は本当に幸せ者だ。

日本に着いてから、コンテナが届くまで、通関が終わるまで3週間ぐらいある。その間にいろんなことを決めないと。

(2ヶ月後)

コンテナも届いて日本での生活が落ち着いた頃、彼女から突然の報告。

ガン再発

違和感があったので、検査に行ったとのこと。
脇のリンパ辺りにとんでもない数、それと、膵臓にも。
ステージ4。手術不可能との診断結果だったと。。

最初の末期ガン消滅から、5ヶ月も経たないうちに。。
温熱とジュースを止めたのがいけなかったのか?
自分の摂ってきたサプリメントを摂らせたのがいけなかったのか?

ガンは別物?
ある仮説が頭に浮かぶ

・癌細胞の遺伝子が多量に体内にあると考えられる時、抗癌性の強い、ガンを選択して攻撃できるものだけを摂り続けることこそがガン治療に対して有効ではないか?補給するものとして選ばれるべきではないか?
・良性細胞の強化を期待して摂取した栄養ですら、ガンはそれを取り込んで急速に息を吹き返す可能性がある。

のかも。。。

今となっては取り返しがつかない。
サプリメントをやめさせる。もう一度、温熱とジュースを始めるなど提案してみたが、もう嫌だ!つらすぎる!ホスピスで死にたいとのこと。

追い詰められる感情。助けたことすら責められる毎日。
一体何のためにここまでやって来たんだ。
「病気になる人にはなる理由がある」ことを悟る。
自分のように何でも良くなればいいじゃないか!としゃしゃり出ていくのが本当に良いことだったのか?
結果的には自分が勧めたサプリメントでこんなことに。。。
まさに自分を責め続ける毎日だった。

「死にたい。」
しか言わない彼女にどう接すれば良いのか?

つらすぎる。。。
(続く)
https://bunsei.net/2020/11/08/post-421/

がんカテゴリの最新記事