油は大切 その1 悪者油

油は大切 その1 悪者油

母が認知症になって、近くの脳外科で毎年検査してもらっていた中で、海馬の極端な萎縮は見られるが、脳の萎縮はないとのことだったが、中津済生会病院の検査結果は全く異なるものだった。
母の脳はすでに穴だらけで、認知症末期との診断だ。

ショックだが、ある程度は覚悟していた。

アメリカで高額の認知症の薬が承認されたが、いまいち効果には懐疑的な意見が多い。母のように末期なら尚更だ。
周りがこうならないためにも、考えないといけない。

脳の60%は油

脳の健康のためにも、良い油を選定して摂るようにしないといけない。
悪い油を摂らないように食生活を考えなくてはいけない。

日本は商業的には後進国レベルのものを平気で使う。もちろん、法律がそれを許している訳だが、それを安全と考えることで、母のような人間が増えていっているのも確かだ。
母まで行かなくても、脳梗塞でADL(日常生活動作)が最悪になったり、脳出血で意識不明が長く続くのも避けたい。

と言うことで、今回から何回に分けて、体にとって悪い油とは何かについて書くことにした。

トップバッターは、今や「悪い油」界で一番有名なトランス脂肪酸!
別名「食べるプラスティック」に登場してもらうことにした。

農林水産省のページではこう書かれている。
・トランス脂肪酸については、食品からとる必要がないと考えられており、むしろ、とりすぎた場合の健康への悪影響が注目されています。日常的にトランス脂肪酸を多くとりすぎている場合には、少ない場合と比較して心臓病のリスクが高まることが示されています。
・トランス脂肪酸による健康への悪影響を示す研究の多くは、脂質をとる量が多く、その結果としてトランス脂肪酸をとる量が多い欧米人を対象としたものであり、脂質をとる量が少ない日本人の場合にも同じ影響があるのかどうかは明らかではありません。
・油脂の加工・精製でできるトランス脂肪酸と天然にあるトランス脂肪酸では、健康に及ぼす影響に違いがあるのか、また、たくさんの種類があるトランス脂肪酸の中で、どのトランス脂肪酸が健康に悪影響を及ぼすのかについては、十分な科学的情報がありません。

いつも通り、決定的な証拠を明らかせず、問題を先送りし、決定的な証拠が出る頃には被害者多すぎ!の国、日本。ここでも同じ。
これはエイズの時も、アスベストの時も同じパターン。
すぐに対応できないものや、工業的に意味があるものは排除したくない企業があり、そこを大事にすることで動きが遅れる日本のお家芸みたいなもの。

さらに、こうも書いている。
1日約2グラムより少なくするように勧告しているらしい。

ゼロに出来へんの?
WHOの指針に基づいていると言う(笑)
そう。あのWHO。。笑笑

そこが日本的!
さらに、責任逃れの自主規制!

ページには、その具体的な証拠としては、次の事項が記載されている。

・代謝研究で、トランス脂肪酸は血液中のLDLコレステロールを飽和脂肪酸と同様に増やすだけでなく、HDLコレステロールを減らすため、飽和脂肪酸よりも血液の脂質プロファイルをアテローム性(動脈硬化などの原因となる)に変化させることが示されている。
・いくつかの大規模コホート研究では、トランス脂肪酸の摂取は冠動脈性心疾患のリスクを増やすことが示されている。

そこはちゃんとわかっているようだ。この不思議をどう解釈すれば健康を保てるのか不明だな。

油、脂肪は身体中で使われる。こういった油とトランス脂肪酸は形がとても似ているため、摂取することで体の中でトランス脂肪酸に置き換わり、細胞の機能が上手く働かないということが起きる。

✴︎水素添加された油
✴︎高温で加熱された油
✴︎動物の体で自然に出来る油

トランス脂肪酸が出来るのはこの3つ
オメガ6の油に水素添加する事で出来るマーガリンやショートニング
この方法で作った油はこれ以上の酸化が起こりにくく、これ以上は劣化しにくいので、クッキーなど出来たてのサクサク感が保てるなど便利なものとして多用されている。

しかし、今ではトランス脂肪酸を含む油について植物油脂、加工油脂と書かれたりもしてるので実はわかりやすい!消費者側がちゃんと表示をみて注意することが必要なだけ。
なたね油、オリーブ油など、原材料の横にそのまま記載されているのは良い。

また高温で加熱されるもの、繰り返し使っている揚げ物油も注意すべきである。
外食、中食は油を毎回換えることはないから、基本、トランス脂肪酸と認識して口に入れること。家庭においては使った油は2度と使わないように廃棄するようにしたい。

もう一つの動物の胃の中で自然に出来るトランス脂肪酸
バターなどがそれ。
これについては諸説あり、まだはっきりしない部分もある。

2018年、アメリカはトランス脂肪酸を全面的に禁止

ヨーロッパやアジアでも規制や表示義務が進んでいく中、日本は自主規制という、実質、野放し!

「海外より摂取量が少ないから〜」(チコちゃんかい?)
と、表示義務さえしない。
実際、30〜50代の女性は、菓子パン、洋菓子などから摂取量が多く、オーバーしているとも言われている。
こういったものを作るメーカーで、トランス脂肪酸の少ないものを使用する、それをパッケージやHPでアナウンスしているところが増えてきた。

長くなったので、まとめると、
体に全く必要ないトランス脂肪酸
✴︎植物油脂の表示があるものを口に入れるのを避ける
✴︎油を繰り返し使う揚げ物を避ける
✴︎トランス脂肪酸を削減努力しているメーカーを選ぶ
こういった事で私たち消費者が賢く生きるようにしたい。

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