10年ほど前のこと。
家に中国製の便通が良くなる薬というのを発見した。
「父になんぼ便秘になっても、こんな中国製の薬を飲んだらどっか悪いところが出てくるよ。やめとき!」と言ったら、
「おまえに関係ない。」と怒っていた。
母に聞くと、姉が持ってきたとのこと。
父はやたら、姉弟は平等!を言う人間で、僕が勧めるサプリを摂っていて父も母も年の割には元気なんだが、姉の持ってきたものも摂らないといけないと思ってるようだった。
姉のことをよく知っている僕はなおさら不安になって、捨ててしまいたかったのだが、父が怒るかもしれないからと様子を見ていた。
それから1ヶ月以上経ったある日。
父の片目が急に見えなくなった。
全く見えない。真っ暗だという。
それで、大きな病院に連れて行こうとするも、「今通っている町医者が良い。」と言って、頑として動かない。
その町医者はというと、原因不明と診断したらしい。
「何を言ってるの?わからないと言ってる医者にいつまで通うの?」
何を言っても聞かない。
それで、母を使って、その町医者に天王寺にある大阪市大病院を紹介してもらうように動かした(普通の医者なら、わからない時はすぐに紹介状書くやろ)
その期間、なんと!2週間!
僕が付き添って、市大病院の医師と話す。
どうやら、目の脳梗塞のようだ???
ん?
視神経の近くの毛細血管が詰まって、目で見た情報を脳に送る視神経がダメになってると。
10万人に1人の症状と説明を受けた。
どうにか治せないか?との質問には、すぐに来ていたら、もう少し何とかできたが、2週間も経ってしまったら、、、
ほら見ろ!もっと早く来ていたら!
というより、あの中国製の薬ちゃうんかい!薬の副作用で視神経が損傷したとか?
いろんなことを思うと、父と自分との考えの違いを飲み込めない自分がいる。
この人はホンマに難しい。。。
とは思ったが、可哀想なんで、とにかく薬を処方してもらった。
梗塞が起こってるなら血がさらさらになる薬で症状がマシにならないかという目論見だ。
1ヶ月ほどして、少しだけ明るさを感じるようになった。
放っておけないので、あちこちの眼医者に診てもらう。
そして、最後は目の権威と呼ばれる先生にも診てもらった。
結論を言えば、目は見えてるということ。
わかりやすく書くと、眼球内は正常で、見えてるものを網膜に映し出されている。異常なし!という結論だ。
何故見えないか?
それは、市大の先生が言ったように、視神経が脳に情報を送っていないから見えない。
だから、いくら腕のいい眼医者に行こうが、目は正常なんで解決にならない。行く医者が違う。
それで、脳神経外科・脳神経内科に連れて行った。
答えは治せないということだった。
あれから10年。
父の目は見えないまま。
自分もあれから情報を集めようともしていない。
自分がもしなってしまったら、どないするんやろ?
追記
市大病院で診断を受けた後、あれこれ原因を探っている途中、1軒だけとんでもない眼科医がいた。
その医師、最初から怒ってる。診察で顎を載せる台の扱いもめちゃくちゃ荒い!
患者も器具もすべての扱いが荒くて、父が怪我しそうになるのを見て、「ええ加減にしろよ!」と言ってしまいそうな自分を抑えるのに必死だった。
今から思ったら、キレてもよかったんやないかと。。
実家の近くだったが、医師になるべき人ではない人もいるんだ、理由もなくここまでひどい扱いができるとは!人と接しない仕事、頭が良いんなら研究職とかに就いた方がよかったんではないかと。
まあ、大きなお世話なんだが、そう思った。
今、その眼科を検索したら、ものすごい悪評がいっぱい書かれていた。まだ続けてるんや。あんなこと。その眼科に行ってしまった人は嫌な思いをしただろうな。お気の毒に!
しかし、よく潰れないもんよね。