活性酸素と酸化ストレス

活性酸素と酸化ストレス

CMを見てて、活性酸素が病気の原因だと言い切って、アントシアニンやリコピンなどのアンチオキシダント系の(抗酸化作用が強い)サプリメントを売ろうとする動きが年々強くなっている気がする。
確かに、病気の原因のほとんどは活性酸素によるものと言われ、最近では、老化ですら活性酸素の所為であって、老化という病気は治せると言ってベストセラーになった本まである。

果たして、活性酸素は本当に悪者なんだろうか?

実は、悪者でもあり、体にとって必要なものでもあるというのが正しい答えのようだ。

活性酸素にはいくつかの種類があって、酸素や水素、一酸化窒素(NO)やイオウなど、構成する分子の違いで呼び方が違う。
白血球が生み出す活性酸素(スーパーオキシドや過酸化水素など)は、免疫機能や感染防御が働くために不可欠である。
活性酸素が細胞内でシグナル分子として機能し、細胞の分化、増殖、代謝機能など多彩な生命機能の制御に係わることが明らかになりつつある。

体の中でなくてはならない役割を担っていることを知ってしまうと、結局はどうしたら良いのかわからなくなる。

もう一つ大事な単語として、酸化ストレスという言葉がある。

酸化ストレスとは、生体内において酸化力が抗酸化力を上回った状態とされ、コントロールできない量の活性酸素が体内で悪さをするものとして扱われる。

要するに、活性酸素が問題だというのは、とても荒っぽい表現で、正しくは、酸化ストレス値が問題で、酸化ストレス値を上げてはならないと表現すべきだと思う。

酸化ストレス値を下げる物質として、ビタミンCやビタミンE、βカロテンといった抗酸化ビタミンのほか、 リコピンやアスタキサンチンといったカロテノイド類、カテキンやクルクミンといったポリフェノール類など数多くの種類があるということなんだな。

ちょっと待てよ!

子供の頃は、そんなもの摂らなくても、病気にならないし疲れにくい。
それはなんでなんよ?
栄養補給とかサプリメントを摂っているガキンチョはいないでしょ(笑)

調べてみると、若い頃までは細胞内で抗酸化作用を発揮する酵素がよく働いてくれるようだ。

一体おいくつまで働いてくれるの?

個体差があるようだが、20歳くらいまでのようだ。
それ以降は酵素が働かなくなって、酸化ストレス値が上がって、病気もするし、老化もするっていうことのようだ。

ちなみに、若い頃、活性酸素をやっつけ続けてくれるという酵素についても検索したら、スーパーオキサイドジスムターゼ(SOD)やカタラーゼ(CAT)が、それぞれスーパーオキサイド、過酸化水素を消去するということ。他にも、グルタチオンペルオキシダーゼ(GSH-Px)のように過酸化脂質 (LOOH)を還元する酵素もあるとのこと。

これらの酵素が出続けると、酸化ストレス値が下がって病気になりにくいということなんやな。

すばらしい!

酸化ストレスマーカーを血液検査の時に調べておけば、自分の未来がわかってしまうということやん!

検索したら、いくつかの病院で調べてくれるみたい。
酸化ストレス・抗酸化測定として、15,000円~20,000円
初診料が必要だろうから、いつも行ってる病院に問い合わせて、調べてくれるか聞いた方が良さそうな気がする。

それよりも何よりも、どうすれば酸化ストレス値を上げない生活ができるかだよな。
(続く)

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